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ミュンヘンオペラフェスティバルのローエングリンをミュンヘンのシュターツオパー。
王様のルネパーペは知っているがあとは知らんなぁと思ったらベチャワが読めないだけ(Beczała)でローエングリンだった。あとテルラムントのコフは知っている。
という状態で始まるわけだが、ヴェイグル(と読むのかな)の指揮は精妙で、あれ前奏曲ってこんなに繊細で美しい曲だったのかと感心する。
幕があいて舞台が見えると、なんだこの演出? と驚くチープさ。全員がフェンシングの服というかジャージ姿というか白い体操着みたいなのを着ている。と、一人真っ黒な体操服のエルザが連行されてくる。白鳥と黒鳥というわけではないよな。
わたしの騎士が助けに来てくれるの2回目、どういう登場かと思ったら、上手下手両側の丘陵に居並ぶ人たちが上手の1点を指さす。そこからローエングリンが戸惑いながら登場。この演出はちょっとおもしろい。
左バルコニー席に妙な輪っかが見えるなぁと思っていたら、ラッパ部隊がバルコニー席にいて、そこからラッパを吹きまくるから良く響くのなんのって、おもしろい。
というわけで1幕は最後までおもしろい。が、非常に残念なのは、エルザのソレンセンという人の声と歌い方があまり好みではないのだ。エルザが好みではないと相当辛い。もう少しストレートに伸ばす歌わせ方が好きなのだ。
2幕は1幕とはうってかわって室内らしき舞台装置。中央2階建ての1階の扉の内側へ延々と人々が吸い込まれていく。オルトラートとテルラムントは二人だけ蚊帳の外(手前)。
オルトルートのカンペは2種類の声を使い分けて圧唱ですごい。が、さすがに曲そのものが退屈(なのは丁々発止のやり取りのセリフが理解できないこちらが悪い)。ここでもどうにもエルザが気に食わない。
3幕。前奏曲は気持ちよい。
最後、ローエングリンはばたんと倒れる。肉体は死に、魂は聖杯の国へ戻るという設定なのかな。これはこれでありだなと思った。
カーテンコールではカンペとコフの人気が特にすごい。(パーペ、ベチャワやソレンセンも当然大拍手。ヴェイグルも盛大な拍手喝采を受ける)
時差問題が解消してきたのか1幕は完全な状態だったが2幕は相当つらく、3幕は気をゆるめると失神しそうな状態だった。
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